납치왕녀 上 이미지 버전


刑事王女 下



*****



おとなしく病院にすっこんでいないと首を言葉どうりしてやるとの脅かしに折れず、先輩が署に戻った次の日に退院した俺は、果たせなかった事を果たす為にあの屋敷に向かった。この事件は、必ず俺が解決して見せる。

「警察署の者ですが」
「…」

俺の訪れに少なからず驚いたよう、金髪の少女は二階の階段から腕を組んで俺を見下げていた。黒いドレスに頭の上にはティアラ。なんじゃありゃ?コスプレが趣味なお金持ちのお嬢様か何かか?まったく、最近の子供達ときたら。

「で、ここを訪ねた要件について聞かせて欲しいですが」
「あぁ、そうだ。君…親御さんは居らっしゃらないのかな?」
「…」
「実は…この屋敷について妙な噂を聞いてね…」
「…」
「あ、怖がる事はないさ。近所の人から話を聞いて、俺が事情の調べ役を任されたんだ。ま、あくまで形だからね。そうだな…まずは君の名前を教えてくれないかな。そして親御さんのお名前も…今は外出中?」

少女は俺ではなく俺の後ろにある何かを見て首を横に振った。一瞬見返したが部屋の扉は閉じられていて、そこにはなにもいなかった。

「…まったく」

少女が溜息を付くような気がして見ると、彼女はどこか不満そうに俺を見つめていた。

「その、ワリィ。こっちもこれが仕事でね。いきなり訪ねてきて迷惑なのは分かるけど、すぐ終わるから。君の親御さんと合わせてもらえばこちらで処理する。今いらっしゃらなかったら連絡先を教えてもらえないかな?」
「ない」
「は?」
「お前に教える連絡先などない」

なんかさっきと雰囲気違くないか?さっきまでちゃんと敬語使ってったろ?あ、なんかむかついたのか。怒ると大人に対し敬語省略とはまったく最近の子どもたちは…。きっとお金持ちの子だからって甘やかすばかりしてたろう。

「その、もうすぐ終わらせるから、な?実は近所の人からこの付近で妙な音が聞こえるって話があったんだ。ま、何もないならそうと伝えるから」
「寄越せ」
「は?」
「その人の連絡先を寄越すが良い」
「な、何言ってるんだ。個人のプライバシーをそうあっさり渡すわけには…」
「無断境界侵入。この界隈は私所有の土地だ。個人のプライバシーをそうあっさりと侵害してもよいのか?」
「そ、それは、その…」
「ま、按ずるな。その人の連絡先を寄越せばお前の上にはこちらから上手く伝えておこう」
「ちょっと、君、言葉使いが…」

そこでまた、記憶が切られた。



*****



「おい、真栄田。今日俺ら現場勤務だけど、クーラー直しに来るって言ってたから留守は頼んだぞ」
「はい、ボース」
「誰がボースだこのヤロ!カン!」
「口で効果音やめてくださいってば!」

誰もいない署でしばらくの間自由の身になった俺は、椅子に腰を下ろし、机の上に足を置いて社長のポーズをしてみた。ま、すぐやめちゃったが。
先輩の席の机に置いてあったエロDVDを感想していた俺は、昼間から公務員のする事がないのに気づき、本業に励むようにした。
ふと思い出して、ポケットの録音機を取り出す。そういえばあのおばさん、最近は特になにもなかったな。つい何日前でも一日に三回ぐらいは電話があったが…。特にする事もなかったので俺は録音機を起動し、事件の取り調べの時に備え、些細な事も聞き逃さない刑事の既述を鍛える事にした。パチパチと騒音がして小型レコーダーが策動する。初めともらった給料日をほとんど使って買った612MBのやつだ。いまじゃあの時払った金額で20GBは買えるそうだが、長い間これが手になづけられてあまり替える気がしない。
騒音が思ったより長い。録音する前からセットされていたのか?特にそんな記憶はないが…録音機に触れようとしたら、そこからなんか聞こえ覚えのない声が流れてきた。

『行って来ました、姫様。あの人の者達は無事催眠させてもらいわしたわ』
『お前、あの家にはどうやって入ったんだ?』
『私とコウモリ達の情報をなめないでくださる?連絡先さえ分かればその程度の処理は簡単ですわ』
『では、これでもう請願が入る事はないな』
『はい、姫様』
『それにしても、ココらへんは全部こっちの縄張りなはずなんだけど、そんなによく聞こえるのか?人狼でもあるまいし』
『夜になると静かになるから、耳のいいおばあさんが寝そびれたのかも』
『でもよ、そんなふうだったら請願って一つや二つってところじゃねぇよな』
『あら、請願はもともと一日に数万件は入ってくるものなのよ?雌犬はそんな事も知らなかったの?』
『その数万件もする請願の中でなんでよりによってこっちに直接来るんだよ!わけわかんねぇ』
『そうですわね、まったく変わった人もありますわ。私の催眠術が効かないなんて』
『ところで初日はともかく二日目にはなんであんな芝居やったんだ?ヒロに変な格好やらせてやつ』
『それは…』

612MBの録音機はそこで再生が止まった。俺はそのまま署を飛び出し、近くのショップに入り適当に大容量の録音機を購入した。財布がじゃんねんな状態だったので、母上が作ってくれたクレジットカドを使った。来月は飯抜きだな。だが今はそんなのはどうでもいい!

「警察のものです。少し時間をいただけないかな、コスプレ少女よ」
「・・・入るがよい」

俺は赤いカーペットが張られた階段を登り、案内された部屋に入るなり小さいし四角形のテーブルの前に座っている少女に録音機の内容を再生してくれた。

『行って来ました、姫様。あの人の者達は無事催眠させてもらいわしたわ』
『お前、あの家にはどうやって入ったんだ?』
『私とコウモリ達の情報をなめないでくださる?連絡先さえわかればその程度の処理は簡単ですわ』
『では、これでもう請願が入る事はないな』
『はい、姫様』

そこで一旦静止して、俺は少女の表情を見た。彼女はなんの感情も見せずむしろこっちを見つめていた。どこか違和感のする赤い瞳が俺を見ぬいていましそうだ。一体、この違和感の正体はなんなのか。

『その数万件もする請願の中でよりによってこっちに直接来るんだよ!わけわかんねぇ』

「…」
「なんで数万件もする請願の中でわざわざこれだけこだわったのかと言うと、これが俺が刑事になって初めて努められた事件だからだよ、運が悪いね、コスプレお嬢さん。俺はドラマで見る些細な事に拘る正義の刑事なんだ」
「ふふん」
「まだある」

『そうですわね、まったく変わった人もありますわ。私の催眠術が効かないなんて』

「催眠術ってなんだ?占いみたいな物なのか?俺は幽霊やお化けも見れるんだ。催眠術って言うのも俺には超ありだぞ。君は催眠術者と交際しているのか?」
「そうとも言えるな」
「コウモリがどうとか言ったようだが、催眠術にコウモリが必要なのか?」
「私にもよく分からないが、そのようだ」
「今あの催眠術者に会えるか?君と同じ屋敷に住んでるみたいだし」
「じゃんねんだが、あやつは普段勝手に振る舞うのでな、お前に合うと言うかどうかは分からぬ」
「大人をナメるんじゃない。俺に二度も催眠術を使ったな。生憎だが俺はもうそう簡単にやられないぞ」
「二度…?」
「さぁ、答えてもらおぞ。催眠術者まで動員して、請願を中止させるまで隠したい事ってなんだ?」
「お前に答える義務はない」
「大人をナメるんじゃないって、さっき言ったばかりだぞ」
「お前に答える義務はない。たかが一介の公務員。国に雇われた見であろう。違うか?」
「は?税金も出せない未成年にそんな理不尽な…」

携帯のベールが鳴らんだ。いやな予感がする。俺は携帯と少女の顔を見た。

「携帯が鳴らってるが?」
「わ、分かってる」

そこ動くなとばかりに少女に目で言いつけては、携帯に出る。ごっくんとかたずを飲み込んだ。

「もしもし、あ、はいっ!はい…はい?」

俺は驚いて携帯を耳から外してテーブルの前で優雅にお茶を飲んでいる少女を見た。俺と目が合うと軽く口を開いて笑う。その時俺は初めて、お化けや幽霊より怖いものを見てしまった。…牙。

「急用ができたなら帰っても良いんだぞ?」
「お前…一体何者なんだ?」

震える声で聞くと、この世の存在じゃないーまるで血のように赤い瞳のー少女がもう一度牙を見せながら笑った。

「私は姫。怪物と呼ばれる、すべて異形の上に君臨する、王の娘だ」



*****


「やっと落ち着いたか。これで久々にドライブ行けるようになったな」
「私も思う存分夜の散歩が楽しめますわ」
「おい、せっかくだからお前も付き合うか?後ろに立てて」
「延陵しておこう。だが、車のドライブならいいかもしれぬ」

そうして、いつかのように僕達四人は姫の車で仲良くドライブに行く事になった。リザは最小はスピードを出せなくて不満そうだったけど、それも最初の少しだけですぐ何も言わなくなった。皆ここ最近疲れが溜まったのか久しぶりに取り戻した平和を満喫した。

「疲れたぁ。怪物と戦うより人間相手するのがこんなに疲れるとはね」
「同感ですわ。それになんとしつこい。催眠術も効かない、お化け屋作戦も通じない、なんて馬鹿な奴なの?」
「あの蜘蛛女の芝居が下手だったろう。最初からちゃんと脅かせたらこんな苦労はしてない済んだろうに」
「そもそも幽霊やお化けを否定しないタイプなんだから、そんな人間には相手するより無駄ですわ。大体請願だけでそう拘るなんてありえないですわ」
「たしか請願がきっかけだったがもしれぬが、動機は別にあったのかもな」

姫の話に皆彼女に注目した。姫は後ろの席でずっと組んでいた腕を解いて指をさしながら説明を始めた。

「令裡の話によると、あの請願は屋敷から悲鳴とチェーンソーの音が聞こたのが原因だそうだ。ならば、普段なんだかの事件として見受けて捜査するはず」
「でも今までこんな事なかったろ?」
「あの刑事がイレギュラーなのだ。普段あのぐらいの短編的な情報だけを持って実際捜査に着手する事はまずない。彼らとてそう暇ではないからな」
「今度はすげー暇な奴ばかり採用したみたいだな」
「いくらなんでも警視庁の資料まで捜査する気はしなかったので辞めましたが、だいたい心当たりはありますわ」
「ああ」
「何だ?」

姫は腕を組んでバクミーラを見て言った。

「ヒロだ」


*****


『君の赴任所が変わった。明日そちらに書信を送るので引き継ぎは省略してすぐそちらへ行くのだな』
「ちょっと待ってください、警部。そう何週間で赴任所が変わるなんて…」
『ここ何週間、君の評価報告書を読ませてもらった。君は笹鳴町には似合わないそうだな。もっとゆっくりした田舎がよさそうだ。そこでは請願を一々拘る事もできるからな』
「ちょっと、警部!」
『では、失礼する』
「警部!」


*****


「多分あやつは、事件のファイルを閲覧し笹鳴総合病院事件について知ってしまったのだろう」
「何だ、そりゃ?」
「ヒロが交通事故に遭い、運ばれた事だ」
「?」
「霊安室に運ばれたヒロに私が血を与え、その晩ヒロは自分の足で屋敷にやって来た。後は解るな?」
「いや、全然」
「馬鹿な雌犬が、死んで霊安室にいたはずの人が歩いて病院を出たんですよ?死体がいなくなったと騒いだ事でしょう」
「あぁ、そういう事か」
「あそこが例の吸血鬼が支配している所とはいえ、どうやら交通事故の事が新聞の記事に載せられた事までは制御できなかったのであろう。ヒロについて分かったのもその事件の以来のはずだからな」
「じゃ、あの刑事はその記事だけを見てここまで来たのか。ある意味すげーな?」
「ふふん、そうかもな」
「ま、ネットで上での都市伝説とかもありますし、そればかりは吸血鬼も無理ですわ。もっとも、王国ぐらいならそうとも限りませんが。ふふっ♡」
「で、あの2日目の芝居はまだ分からねぇな。ヒロに変な格好させた奴。もういい加減教えろよ」

顔が赤くなった。すぐそばにいるリザを見ると彼女は運転台を掴んだまま姫の方を振り向いた。僕は直接振り向くのはなんだか恥ずかしくてバクミーラで覗くと、姫はいつも通りの顔をしていた。

「いや、あれはただの気まぐれだったが」
「はぁ?」
「姫様、そういうご趣味が…」
「実はあれで奴に記憶の混乱を起こらせ、なかった事にするつもりだった。なのに最後にナクアに記憶を消されるとはな」
「あの蜘蛛女、自分の事お化けと言った事によっぽど腹が立っていたようだったな」
「初めからそういう役だったからしょうが無いでしょうにね」
「お菓子につられてしたんだけどやっぱりむかついたのかもな」
「そういえば…」
「何だ?」
「あやつ、二度…と言ったな」
「何だそりゃ、じゃ一回は催眠が利いたっていうのか?」
「それはないわ。だって私が催眠をさせたのは最初の一回だけですが、あの時利いたならそれ以上屋敷には来なかったはずですわ。二回目はあの蜘蛛女がいきなり襲って来たのだし」
「じゃ、最後のは誰がやったんだ?」

リザがバクミーラで姫を見ると、姫は目を大きくして自分は何も知らないとばかりに僕達を見た。令裡さんを見ると彼女も同じだった。

「なんだ、姫サマが令裡になんかさせて気絶したんじゃなかつたっけ?」
「いや、あれはかってに気絶したのだ」
「はぁ?」
「私も見ましたわ。大体雌犬は門の外でずっと一緒だったじゃありません」
「いや、別にお前の事ばかり見ていたんじゃあるまいし、コウモリに変身して行けば知るかよ」
「だから、私はありませんわ」
「じゃ、何だ。またナクアか?あいつけっこう根に持つタイプだな」
「あのう…」

皆話してる中に、僕は姫の車に乗って初めて口を利いた。皆の視線が僕に集中する事を見て躊躇したけど、後ろ席にいる姫を見て話した。

「実は僕、見たんだ」

何を?と聞かず、姫は目をまじろきしながら僕をじっと見つめた。

「最後に刑事さんが来た時、本当に幽霊がいたんだ。その幽霊が刑事さんにチョップを入れて…それで…」
「は?」

隣にいたリザが愕然としたように僕を見た。令裡さんは信じるべきか悩むように姫の顔をみた。姫は軽く溜息を付いて窓側を見ながら話した。

「とにかく過ぎた事だ。遠くへ左遷させたのだからもうあのマヌケな顔を見なくて済むであろう」

姫がそう言うと、凍りついた車の中の空気が穏やかになった。

それから何ヶ月後。

「…」
「通りすがりに寄ったんだ。どうだ、親御さんは元気か?」
「…おい、おっさん」
「あれ?君は初めて見るな…あのコスプレお嬢さんの姉か?それとも妹?いや、全然似てないけど。髪の毛の色とか」
「誰が姉妹だ!あんた、なんでまたここにいるんだ?」
「たまたま寄っただでだからって。あ、これコスプレお嬢さんに伝えてくれないかな」
「コス…何?何だこれは」
「俺の名刺だよ」
「私立探偵…真栄田一郎!?」
「どうやら公務員は俺向きじゃない気がしてな。やっぱドラマチックな職業なら私立探偵だ。もうすぐ事務所を開く事になってるんだけど、良かったらコスプレお嬢さんと一緒に来てくれ」
「ちょっと、何親しく招待するんだ。行くはずねぇだろう」
「すぐこの丘の下にあるんだ。この屋敷は不吉な事件によく巻き込まれるようだから俺が力になってあげられるんじゃないかなって。このくらい広い屋敷を所有してるなら親御さんもかなりのお金持ちだろう?娘の安全の為にセキュリティにももっと投資したほうが…そう、仮に俺が専用探偵になってあげてもいいんだぞ?」
「ひ、姫。あの人さっきから玄関の前でずっとあれだよ」
「…放っておけ」

姫はそう言って不満そうな顔をした。リザはしばらく刑事さん…いや、探偵さんに相手されてから名刺を持って姫の部屋に上がってきた。

「『宜しく頼む』だってよ」
「・・・まったく、しつこいやつだ」

姫は要らないとばかりにフランドルに名刺を渡した。

「自ら危ない事に足を踏みたがるとは…理解に苦しむ」
「ふが」

姫はうんざりしたよう、しかし密かに笑っていた。

「ま、なれるようになる」

フランドルが注げてくれるアールグレイを飲んで、彼女はそう言った。



〈刑事王女 〉


刑事王女 上 괴물왕녀




俺の名は真栄田一郎。32歳。刑事である。
ちょうど二週間前にここ笹鳴町に赴任された。刑事って言っても新入りで先輩達のタバコ買いにコンビニを出入りしたり、事件が載せられた新聞の記事を切り取ってスクラップしたり、事件のファイルを纏める雑用が主だけど。

「今日も暑いな」

請願の事情取り調べの帰りに、暑苦しくなった俺は、カフェに寄りアイスコーヒーを注文した。俺の席の向こう側に、なぜかメイド服を着た女性がパフェを食っていた。ここの店員がちょうど休憩中なのか。それにしてもパフェが大好きそうだな、みたいな事を考えながら、普段から人を観察するのが癖だった俺は女性の胸が想像以上にデカかった事に驚いて、彼女がお会計をしてお店を出る事にまた驚いた。この店の店員じゃなかったのか…。女性の胸は本当デカくて、一度見たら絶対に忘れられないおっぱいだった。

「何へらへらして来やがるんだ?暑気あたりか?」

先輩の面積にふと気づくと、俺はいつの間にか署に着きていた。…それにしても暑い。壊れたクーラーは一週間が経ったというのに未だに直しに来てくれない。何度か抗議の電話をしたものの、お客がいっぱいで無理だと言う返事しか帰って来なかった。まぁ、どうせ安いモンだししょうがないか。諦めてシャーツのボタンを四個までに解いて椅子にあった座布団を投げ出し、体を乗せる。

『それがね、丘の上の屋敷らしいわよ。夜々チェーンソーの音みたいのが響いて、気味の悪い悲鳴かなんだか判らない音までして、家は子供が二人なのに怖くて夜眠れないわ』
『幽霊の館とか何とか噂になってるみたいだけど、刑事さんがちょっと調べて来て欲しいですわ。そのための公務員でしょう?市民を守るのが刑事さんの努めでしょう?』

「おい、真栄田、そんなのファイル作らなくてもいいよ」
「は?」
「そりゃあのおばさんがしつこいからお前に直接行って来いと言ったまでよ。適当に話聞いてくれるフリして、頑張ってます、て言って帰ればいいさ。何もファイルまでする事ナィって」
「でも請願がよく入るなら、実際何か措置をしなきゃマズイんじゃないんすか?」
「あ、そうか。この際お前も知っておけよ。あの丘の上の屋敷はな…」


*****


(とにかくそこを調べるには、警視庁の幹部くらいになってから考えるんだな。多分幹部になったらそっちの事でこんな事には気を使う暇もなくなるだろうけど…ま、とにかくこれはお前には無理だ。俺もそうだしな。別にお前が新入りで無能だからとかそういう問題じゃなくて、単にあっちが触れられない禁断の領域みたいなもんなのさ)

俺が買ってきたタバコを、俺のライターで美味しく吸いながら、俺の顔に雲の煙気を持ち悪く吹く先輩にそんな事を言われた後、俺はあの丘の上の屋敷に着いた。署で調べた住所によるとここに間違いないはずだが…正直その幅広い面積がこの屋敷の主人の私有地だなんて信じられない。もしそれが本当なら俺はここに足を踏んだ事だけで不法侵入になる。

「ふっ」

それがどうした。俺は笹鳴町の刑事前田一郎。恐れるモノなどない!ファイルで観たこの屋敷の主人については不審な点が多い。先輩達はこんなものを調べず何を調べるというのか!潜伏調査は刑事のロマンだというのに!

「ふが」
「何だ、あやつは?」
「ふが?」
「いや、放っておけ。直に引き上がるだろう」
「放っておくのかよ。そんなんじゃ外に出られないじゃん」
「私はは外出する事がないので構わぬ」
「あたしは構うって!バイクでドライブ行く予定だったんだ!」
「ふが」

とにかくドラマで観たどうりペコパンと牛乳を買ってきたのだから、腹いっぱいして潜伏をするのみだな。録音機のバッテリーの充電もバッチリだし、これで夜事が起きるのを待つだけか。

「姉さん、帰りに見知らないおじさんが電柱にもたれ寝ていたんだけど、事故にでも遭ってるのかな?警察に連絡した方がいいんじゃないかな」
「あ、あの人ね。ホームレスか何かないかしら。少しだけどお小遣いあげたけど」
「そ、それ姉さんだったの?」
「それよりヒロ、お嬢様が呼んでたわよ?」
「あ、うん」




刑事王女



「はっ!」

耳元で唸り続く蚊の音に驚いて目を覚ますと、俺は冷たいセメントの上で電柱にもたれ眠っていた。馬鹿な…なんという事だ…。そして足元に落ちているコイン…俺のポケットから落ちたのかと思って拾い上げたが、考えてみりゃ俺はこんな綺麗な五百円のやつを持っていた覚えはない…そもそも小勢は持っているのも面倒くさくて小勢ができると必ず飲み物やガムなどを買って使ってしまうんだが…これが足元にあったいう事は…物乞いされた!?
あまりの恥ずかしに呼吸が乱れ、冷や汗まで出てきた。小学の頃好きだった女子に告ろうとしたら彼女の背後に現れた幽霊を見て驚いたあまりにズボンに失礼をして全校の笑いものになった事があるんだが、その後恥ずかしくなるとこうなってしまう。持病って言えるのかな。別にか弱い美少年のドラマちっくなやつじゃないが。

「そんな事より…」

今、悲鳴とか聞こえなかったけ?慌ててポケットに入れておいた懐中電灯を出し光を薄くして屋敷の方に向けると、中から影が動いた。髪の長い女の人が長い棒みたいなものを何度も下に向いて叩いていた。あのおっぱい…どこかで見たような…。

「どうした?」
「あら、お嬢様。掃除したら虫がいて…」
「虫くらいでお前が悲鳴を上げるとは珍しいな」
「いいえ、悲鳴は私ではなく…」
「お前だったのか?」
「な、なんか悪いのか。ゴキブリはどうも気持ちわるいんだよ」
「ま、どうでもいいが。ただ、誇り高い人狼がゴキブリに…」
「う、うつるせぇ!」

あの印象的なおっぱい…どこかで見た覚えがある…どこだっけ…。俺が悩んでる間に悲鳴も凶器を振るような影も消え、やがて屋敷は沈黙に落ちた。

「…」

…足いてぇ!
何も起こりやしない。やっぱりただの噂だったのか?いや、ちょうど俺が監視しに来たのに気づいて警戒の為に静かに息を潜めて隠れているのかも知れない。だが潜伏捜査をナメるな!何日も何月も監視してやる!そう思いつつ、俺は目覚めのガムを口に入れて潜伏捜査を再開した。


*****



「行ってきます」
「よう、ヒロ。丘の下まで送ってやろうか? 後ろに立ってて」
「い、いや、いいんだ。僕は歩いても時間あるし」

(リザってスピード上げすぎて怖いんだよな…)

「そうか。じゃいってこいよ」
「うん。リザもね」
「おう」
「はぁあんー。昨夜は変な人が屋敷の前でウロウロして夜の散歩も行けませんでしたわ」
「あれ?この人昨日姉さんが言ってたホームレスさんかな?まだいたんだね」
「ただの酔っ払い者ではなくて?本当気持よく寝てますわね」
「警察に通報した方がいいのかな…れ、令裡さん!?人のポケットを勝手に…!」
「通報も何も…この人、警察ですわよ?」
「え?」
「馬鹿野郎!何しやがる!一体何考えているんだてめぇは!」
「す、すいません…」
「まったく、登校中の女子高生に迷惑かけやがって、おめぇ学生の時成績悪かったろ!?だからあの年食って嫁もなく刑事なんかやってるやろ!」
「そういう先輩も刑事でしょうが…」
「うるさい!何口答えしてる!」

パン、と拳を叩いた机の上に食べ残されたかつ丼の飯粒とたくあんが空中に浮かべ上がってからまた下に落ちる。先輩の口から飛ばされた汚い飯粒が一つ俺の前髪に張り付いてしまったが、それを取る事もできず俺は謝り続けた。

「す、すいません…」
「だいたい、あの屋敷はなんで行ったんだ?家の者が何も言わなかったから無事にすんだものの、あそこは私有地だから不法侵入で通報されてもしょうがねんだよ、このクソ野郎!」

それはもう分かっているんだが、朝から署でかつ丼食べて飯粒飛ばしながら怒らないでほしい。私有地だったのは初めから知った上で行ったつもりだっ…。

「…私有地?ちょっ待ってください先輩」
「今度はなんだ、死にたいのか?てめぇ」
「私有地って、俺をここに運んでくれた女子高生って私有地から出たんじゃ…」
「それがど…どうした?」
「今何か気づいたんじゃないんすか?」
「うるさい!あの屋敷は禁断の領域だと昨日言ったばかりだろうが!」

再び拳を叩いたせいで、今度は味噌汁のチャハンがひっくり返され中身が机の上に零れ落ちた。先輩は怒りに歯を噛みながら俺を睨むばかりに、机の上の味噌汁を何とかしようとは微塵も思はなかった。その汚さに俺もなんかむかついて、気合に負けず机を叩いた。

「禁断がどうとかどうでもいいっスよ!夜な夜な市民に迷惑をかける、ここ笹鳴町で起きる怪事件の主犯がすぐあの丘の上にあるっていうのに、刑事として見過ごすにはいきません!」
「怪事件?」
「俺だって今まで何も考えずに雑用掛かりで新聞の記事をスクラップしたわけじゃないんですよ。ほら、見てください。笹鳴総合病院だっていっぱい裏がある!交通事故、デッドマンウォーキング事件、蛹田方正事件!などなど!」
「それがあの屋敷と関わりがあるっていう証拠なんてあるか!お前、ドラマとか見て刑事になろうとかそんなタイプか?ま、あんな奴が現実にあるわけないんだけど」

ここにありますけど、なにか?と叫びたい気持ちを抑えて俺は話を片付いた。

「とにかく、俺が任された事なんだから、最後まで俺が解決します」
「そんな事言ったってやらせるはずないだろう!ここがそんな暇なとこ見えるのか?あぁん?」
「俺だって暇でやるんじゃないんですよ!」
「じゃ、やるな!」
「やります!」
「やるなっていったろ!ドンドン!」
「く、口で効果音とかやめてくださいよ!」


*****


そうして、俺を見張るとかでタバコの買いもやらせなかった先輩が最近付き合っているバーの女に電話をしに行ったスキに、俺はこっそりと署を出て高校を探し回った。結局は何の成果もなかったけど。学校はなんでこんなに多く、学生はなんでまたこんなに多いのか…それに最近の子ってスカート短すぎだろう常識に考えて。俺の時はそうじゃなかったのに…まったく、世がどうなるのか…日本の未来が心配だ。

「てめぇ、今すぐ帰って来なかったら首だぞ、おい!」

俺の未来を脅かす、携帯の向こう側の先輩の声が耳に響くのも気にせず、俺は二日目の潜伏捜査を強行した。別に先輩に雇われた身もなし、国に雇われた身だ。俺はそう思って自信満々に携帯をoffにしてバッテリを分離した。今度は絶対寝られよう普段飲まないブラックコーヒーまで飲みながら。映画とかみたいに盗聴器でも使って中の声とかも聞けたら最高だろうけど、さすがにあれは不法だろう。あっちは単に怪しいと疑われているだけで、別に何か判事を犯したと断定することはできない。そう思うと今俺がやっている事の矛盾に気づいて冷や汗が出てしまったが、すぐ考えを直して拳を握った。

そうだ、あっちが白ならそれだけの事だ。俺はただ無辜な市民の話を聞いて事情を調べに来たまでだ。そう考えると、俺の指は自然に屋敷のチャイムを鳴らすようになった。

「はい、どちら様?」
「警察です。少しお時間をいただけますか?」
「はい?」 

玄関の扉が開けられ、俺は幅広い庭院に足を運んで、屋敷の正門の前に辿り付いた。洋式の館に似合わない祠があって妙に思っていると、中から扉が開いた。扉を開けてくれたのはこの前カフェで見た、印象的なサイズのおっぱいを所有した、メイド服の女の人だった。俺は驚きを隠せなかったが、相手は俺にまったく覚えがないようだった。まぁ、俺が一方的にこの人を見ただけで、あっちは背中向けてファフェ食ってたから無理もないか。一目で分かりやすく自分の職業をアピールする格好をした女の胸から必死に目をそらそうと、俺は頑張った。この時点で警察のバッジを見せなかったのに気づいて中途半端なタイミングに見せながら要件を伝える。

「あのう、ここの主人に会いたいんですが…」
「誰だ?」

上から声が聞こえて顔をあげると、二階の階段の上で金髪の少女が腕を組んで俺を見下げていた。黒いドレスに頭の上にはティアラ。なんじゃありゃ?コスプレが趣味なお金持ちのお嬢様か何かか?まったく、最近の子供達ときたら。

「お嬢様、この方がお嬢様に話があるって…」
「…上がらせるが良い」
「はい、刑事さん。どうぞこちらへ」
「あ、はい」

赤いカーペットが張られた階段を上り、案内された部屋に入ると、金髪の少女は小さい四角形のテーブルを前にして、部屋の上席に座っていた。こうして近くで見ると、目つきが鋭く、瞳が赤い。外国人…ハーフか?さっき聞いた時は日本語上手だったけど。

[姫様ったら、私が魔法の言葉をお教え挙げられたのに、それを使いにならないなんて]
[魔法の言葉?なんだ、そりゃ」
[『ニホンゴ、ワカリマセン』]
[いや、多分ワケわからねぇかったっろ]
[まぁ、いざとなっ私が記憶を消せばいいんですけど]
[って、なんで急に刑事が?]
[尾が長いと踏まれるものですは]
[あぁん?]

「で、ここを訪ねた要件について聞かせて欲しいですが」
「あぁ、そうだ。君…親御さんは居らっしゃらないのかな?」

いくらなんでもこんな未成年にしか見えない少女にすべてしゃべてしまうのはマズイだろう。ただでさえこの年の子は刑事とか言うと自分の周りに何か大変な事が起きたのではないかと怖がるもんだからな。ましてこんなか弱そうに見える少女に…って、いまオレがやっている事はどうだ?やべぇ、また冷や汗が…。

「大丈夫ですか?」
「だ、大丈夫だ」

必死に呼吸を整理しながら震える手でティーカップを取る。初めて嗅ぐ香りだった。少女は馴染んでるように口にティーカップを近づいた。

「実は…この屋敷について妙な噂を聞いてね…」
「…」
「あ、怖がる事はないさ。近所の人から話を聞いて、俺が事情の調べ役を任されたんだ。ま、あくまで形だからね。そうだな…まずは君の名前を教えてくれないかな。そして親御さんのお名前も…今は外出中?」

少女は俺ではなく俺の後ろにある何かを見て首を横に振った。一瞬見返したが部屋の扉は閉じられていて、そこにはなにもいなかった。

「両親はお二人とも海外に出ています」
「そ、そうなんだ」

もう言葉が思い出せず、思わず足を震わせた。膝の上にあったテーブルがドカンと上がってしまい、俺はびっくりして腰を下ろせティーカップを手で掴んで固定させた。すぐそこにあったナフキンでテーブルの上のガラスを取る。少女は俺のだらしなさにはちっとも気にせず、俺の言葉を待つようにこっちをジーと見つめた。

「その、そんじゃ今この家には君一人?さっきメイドっぽい人に案内されてもらったんだが」
「はい。使用人二人と暮らしています」
「二人?俺は一人しか見てないんだが…」
「今は充電…休憩中です」
「あ、そ、そう?」

再び沈黙が続く。俺はまた呼吸が乱れてきた。手で胸を掴んで耳と口で力いっぱい息を出しながら、俺はしばらく呼吸混乱に慌てた。

「明け方まで潜伏捜査でお体の具合が悪いそうですね」
「そう、そう。ドラマで見たよりきつくてね…ってあれ?」

少女は表情のない顔で俺を見つめていた。どこか違和感のする赤い瞳が俺を見ぬいてしまいそうにこっちを凝視している。なんだろう、この違和感。この少女はきっとこの世の者などではない。なぜかそんな気がした。

(別にお前が新入りで無能だからとかそういう問題じゃなくて、単にあっちが触れられない禁断の領域みたいなもんなのさ)

先輩の言葉が頭の中に浮かんだ。


「お、俺が潜伏捜査した事をどうして…」
「使用人が、帰りにあなたを見たと言うので」

バレた!?
潜伏捜査の基本は『ばれない』事なのに!しまった、私有地だからこの屋敷に住む者以外には誰も通らないからバレたのか!なんってこった!

「そ、それがね、あの、その、俺みたいな刑事は仕事をしてるとそれがなんというかそうというかどうもこうも…ていうのかな?なんちゃって」

大馬鹿な自分に言葉を失い、冷や汗だけが続いた。またも呼吸が乱れてしまう。気持ちまで悪くなった。高給ソファーに座っているのが辛くて生きていけない。何が禁断だ。何が刑事ドタマだ。ワケも分からなくなって俺はどうする事もできなくなった。

「その、つまり…」

顔を上げて必死に何か言おうと口を開けた瞬間、俺はそのまま顎を下まで落として、また言葉を失ってしまった。

「どうしました?」
「いや、う、後ろ…」
「後ろ?」

天井から、少女の背中から黒い髪の少女が逆さまに落ちてきた。いや、落ちて来たというより…そう、ささっと自然に滑べ降りてきた。まるで蜘蛛のように。

「な、この屋敷古いのか?」
「は…?」
「いや、蜘蛛が長生きして少女の格好になるくらい古いのかなって。こんな事言うのは、その…あれだけど」

少女は今まで一貫してきた無表情から初めて何かの表情を見せた。それは『不愉快』。俺はそれを何とかごまかそうとわざと大げさに笑いながら膝をぽんと打った。

「実は俺さ、幽霊とか見えるタイプなんだよな。なぁんだ、そういう事だったのか。まったく、事件かと思ったよ。ま、後は俺が何とかしてやろう。もう気にするな。なんか騒がせた悪かったね」

少女はなんか考え事をしたり、ため息をついたり複雑な顔をしてたけど、俺はようやく先輩は言っていた『禁断の領域』の意味が理解できた。

「まぁ、幽霊とかお化けって悪いやつばかりじゃないんだから。けっこうナイスボーディ…じゃなくて、おっぱいが大き…じゃなくて、いい幽霊もいっぱいあるんだ。多分君もそういうのが見えるタイプっぽいけど、心配しないで。君は今までどうり過ごせばいい。もし俺の話のせいで怖くなったら謝るよ。さ、これ俺への連絡先だ。なにか困った事とかあったらいつでも呼んでくれ。お兄ちゃんがすぐ行くからな!」

そこで親指を立て俺はウィンクした。少女はなんとも言えない顔をして俺を見ていたと思うと、やっと解ってくれたように頷いてくれた。やっぱり30過ぎでお兄ちゃんはありえないか?でもこういう時『おじいさんが…』といったほうが少女にしてみりゃよほど怖いだろう。それにやっぱ可愛い女の子の前だとお兄ちゃんでいたい。まだ未婚だそ。
少女と別れて屋敷を出ろうとするところに、少女の部屋であった蜘蛛のような少女のお化けを見た。

「おい、お前。この私に対しお化けとか言ったな?」
「なんだ、自分はただの幽霊じゃないんだと言いたいんだろう?知ってるさ。君みたいに人間の格好をするにはかなりの力を持ってるだろう。もしかして君はこのお屋敷の守り神とかなのか?」
「違う。私はその程度の神ではない。いいか、私は…」
「ま、幽霊もお化けも拝めば皆神なんだけどね」

他人から見ると独り言をしてるようにしか見えない会話をしながら、俺はさわやかな気持ちで屋敷をでた。そう、あの少年とバッタリと出くわす前までは。

「ただいま、姉さん。買い物行ってきたよ」
「おかえりなさい。ありがとう、ヒロ」

デットマンワーキング事件。
新聞のコマにちらっとだけ載せられていた事件。その後ネット上の都市伝説と化して広がった笹鳴総合病院の霊安室から消えた一体の死体。死因は交通事故。俺は事件のファイルで交通事故で死んだ人々の記録を閲覧した事がある。そこでだった一人、どこの墓場にも埋葬されていない人がいた。もしそれがデットマンワーキングだったら…。
あの少年と出くわした瞬間、得体のしれない寒気をおぼえた。持病なんかじゃなくて本当に冷や汗がでた。少年は俺を見て「なんでホームレスさんがここに?」とよく分からない事をつぶやいた。

「あの、君、もしかして…」

いや、待って。この少年が仮に幽霊かなにかだとしたら、今自然にこの屋敷のメイドと挨拶をしたという事は、メイドもそうなのか?少女は幽霊を使用人だと紹介したのか?それとも、少女も幽霊?俺は茫然となって少年を見ていた。

「あの、大丈夫ですか?」
「君、ひょっとして…」

次の瞬間、黒いものから視界を閉じられては襲われ、俺はその場で気を失っていまった。



*****



「ハッ」
「てめぇ、この俺が言った事スルか?スルなのか?」

気が付けば、俺は見知らぬ天井…じゃなくて何だかヤクザに理由も分からず毒説を言われていたが、しばらくした後そのヤクザが先輩だという事を思い出せ、ベットの上で冷や汗をかかれた。


「俺はなんでここに?」
「知るか。おめぇが倒れて病院に運ばれたと連絡が来たんだ。」
「連絡って誰から?」
「この前おめぇを署まで連れてきた女子高生いるだろう。黒くて長い髪の毛の、黒い制服着てさ」
「黒い…?」

記憶の中から、黒い何かが浮かびそこねた。なんか先輩が言ってる少女は俺の知っている少女とは違うような…起きたばかりだからなのかよく思う出せない。

「お前、このまま休め、ずっと」
「し、死ねと!?」
「そう、死ね…じゃなくて、刑事やめろ」
「なんで先輩に俺の人生設計まで決められなければならないんすか!お前俺のお母さんか!」
「誰がお母さんだ!てめえマジ死にたいのか!ドンドン」
「だから、口で効果音とかマジやめてくださいよ!」
「まったく、あんな奴は初めてだぞ。この私にお化けだと?不敬極まる奴め」
「お前が両親を弁解にするとな。外国人のフリするより斬新だったよ」
「それはそうと、催眠がちゃんと効いたか心配ですわ。私の経験上あのようなタイプは大概…」
「姫、あのホームレスさんは何しに来たの?もしかして物乞い?」
「お嬢様、お茶のお代わりしますか?」
「…」


*****



おとなしく病院にすっこんでいないと首を言葉どうりしてやるとの脅かしに折れず、先輩が署に戻った次の日に退院した俺は、果たせなかった事を果たす為にあの屋敷に向かった。この事件は、必ず俺が解決して見せる。

「警察署の者ですが」
「…」

俺の訪れに少なからず驚いたよう、金髪の少女は二階の階段から腕を組んで俺を見下げていた。黒いドレスに頭の上にはティアラ。なんじゃありゃ?コスプレが趣味なお金持ちのお嬢様か何かか?まったく、最近の子供達ときたら。

「お嬢様、この方がお嬢様に話があるって…」
「…上がらせるが良い」
「はい、刑事さん。どうぞこちらへ」
「あ、はい」

赤いカーペットが張られた階段を上り案内された部屋に入ると、金髪少女はの小さい四角形のテーブルを前にして部屋の上席に座っていた。こうして近くで見ると、目つきが鋭く、瞳が赤い。外国人…ハーフか?さっき聞いた時は日本語上手だったけど。

「で、ここを訪ねた要件について聞かせて欲しいですが」
「あぁ、そうだ。君…親御さんは居らっしゃらないのかな?」
「…」

いくらなんでもこんな未成年にしか見えない少女にすべてしゃべてしまうのはマズイだろう。ただでさえこの年の子は刑事とか言うと自分の周りに何か大変な事が起きたのではないかと怖がるもんだからな。ましてこんなか弱そうに見える少女に…って、いまオレがやっている事はどうだ?やべぇ、また冷や汗が…。

「大丈夫ですか?」
「だ、大丈夫だ」

必死に呼吸を整理しながら震える手でティーカップを取る。初めて嗅ぐ香りだった。少女は馴染んでるように口にティーカップを近づいた。

「実は…この屋敷について妙な噂を聞いてね…」
「…」
「あ、怖がる事はないさ。近所の人から話を聞いて、俺が事情の調べ役を任されたんだ。ま、あくまで形だからね。そうだな…まずは君の名前を教えてくれないかな。そして親御さんのお名前も…今は外出中?」

少女は俺ではなく俺の後ろにある何かを見て首を横に振った。一瞬見返したが部屋の扉は閉じられていて、そこにはなにもいなかった。

「両親はお二人とも海外に出ています」
「そ、そうなんだ」

もう言葉が思い出せず、思わず足を震わせた。膝の上にあったテーブルがドカンと上がってしまい、俺はびっくりして腰を下ろせティーカップを手で掴んで固定させた。すぐそこにあったナフキンでテーブルの上のガラスを取る。少女は俺のだらしなさにはちっとも来にせ、俺の言葉を待つようにこっちをジーと見つめた。

「その、そんじゃ今この家に君一人か?さっきメイドっぽい人に案内されてもらったんだが」

そこで少女は笑顔を見せた。あまり笑わない美人の笑顔ってすごく綺麗だと聞いたが、少女の笑顔はなんというか…綺麗だけど、なんだた裏があるように感じられた。

「こちらにメイドはありません。執事ならいますが」
「執事…?いや、でもさっきドアを開けてくれたのって女の人だったような…」
「ヒロ」
「はい、姫…じゃなくて、お嬢様」

ドアを開けて入ったのはウエイターみたいな格好をした少年だった。なぜかドアの外から笑い声をこらえるような音が聞こえた。

「お呼びですか、姫…じゃなくて、お嬢様」
「さっき門を開けたのはお前じゃなかったのか?」
「その、あの…はい。僕がやらせてもらいました」
「いや、でも俺はお前の事今日初めて見たんだが…」
「そ、そんなはずは…僕がこの部屋まで案内して挙げられましたよね?」
「いや、俺全然そんな覚えないん…まって」

その瞬間、俺は激しい既視感を感じた。何か、俺がこの屋敷を訪ねて来た本当の目的を思い出したような気がした。

「もしかして、君…」
「私の執事が何か?」
「いや、その。この子ひょっとして…」
「…」
「…なんでもない」

そう言おうとした瞬間、いきなり後頭部に強い衝撃を受け、俺はその場で倒された。





〈刑事王女 下〉につづく


これはひどい 괴물왕녀


一卷

犯人 吸血鬼



二卷

犯人 ギリアム




三卷

犯人 多分 シルビア





なんで同じところだけ狙ってくるんだ

お前らそれでも兄弟かwww

ヒロはなにしてるww

て言うか制作さんがひどい件について

僕の姫樣の左手に誤れ

見ているこっちがいたいっスww




と言うのは冗談で

この度も上出来に作って下さってありがとうございます

特に僕の姫樣がマジ可愛いですね 

おかげさまで今宵も眠れそうにないです





という事で孤島王女楽しみにしています

次回のはロリア─ヌでお願いします 本当にありがとうございました



[괴물왕녀] 폭력적인 일본 애니메이션 괴물왕녀


1 2 3 4 5 6 7 8 9